[PR]今日のニュースは
「Infoseek モバイル」


トメアスとアマゾン



  1929年に日本政府がパラ州よりアカラの土地をゆずりうけ日系移住者が入植した当時、トメアスーに町はありませんでした.波止場の周りは全て森 - これが当時の環境です.勤勉な日本人、是非パラ州の発展に貢献を - こう願った当時の州知事ジオニジオ・ベンテス氏と当時の日本政府の同意により実現したトメアスーの日系移住。柔道でその名を馳せたコンデ・コマ(前田光政氏)が熱望し鐘紡に手紙を宛てたことより実現したトメアスーの日系移住。これは、アマゾンの経済発展を切に願う人々のブラジルへの愛情と日本人に対する信頼から始まった計画だったのです.
  
  一方こちらへたどり着いた移住者たちの生活は当初過酷なものでした(トメアスーの歴史参照)。幾度となく環境に挑もうと励み、苦労を重ねた結果、トメアスーがたどり着いたのが環境との共生です。言い換えれば生きるために自然を守るのがトメアスの人々の経験からの知恵となって、現在にいたっています。主要作物の胡椒を生産したいが大量に取れる単作では病気が発生しやすい。他の植物や樹木と植えれば病気が出にくく、一方で一種が病気のために生産できない状態になっても他種の作物で収入を得ることができる。結果的にはアマゾンの熱帯森林地方では多種が雑多に生えた農業がもっとも適していると考えるに至ったのです。こうしてトメアスのアグロフォレストリーが独自の発展を遂げるようになりました(トロピカルフルーツ参照)。

  このアグロフォレストリーに一方でもう一つの考え方が加わります。化学肥料の投入が土を弱く作物を貧弱にする。病気にも弱くする。「土」も又、自然に対し経済活動に対し影響を与えることに気づきました。化学肥料はコストが高く、連続投与は「土作り」を怠る。こうして経済、持続性両面から町を上げて取り組んだのが堆肥作りです。現在は農業共同組合のジュース製造から排出された産業有機廃棄物などを利用して循環型の経済を確立しつつあります。こうした動きは経済活動のみに起因するものではありません。なによりも忘れてならないのは実際に農業を営む私たちが食べたいと思うもの、食べれる安心なものを消費者に、と考えた結果でもあるのです。

  一方で経済活動の必要・不必要に関わらず、トメアスーの有志が行うのが植林と原生林保護運動です。過酷な環境の中で生活を築き上げ、安定した生活を送れるようになった今、自分たちが見てきた樹木をより沢山残したい、子供や孫に見せてやりたいと様々な家庭で植林の試みがなされています。材木に利用される木々を植えれば経済的にも20-30年後に財産になり、一方経済活動に関わらず植林したもの、守ったものは子供たちに森の大切さを教える財産になります。

  このようにトメアスーとアマゾンは人々の経済活動とその経済活動を支える大切な環境の維持に取り組んでいます。とりわけ有用樹木を利用した農業は世界的にも危惧されている森林伐採・森林面積減少の問題に対し、一つの解決方法を与えてくれます。また、アマゾン地方への国内他地方からの入植に伴い発展してきた林業。現在の過度な伐採に対し、農業は一つの代替経済活動として機会を与えてくれます。トメアスでは農業に興味を持つ人々,小規模農業者に対しての農業指導などの支援積極的に行われています。こうしたトメアスーの活動はこれまで世界中の研究者、NGO、又この活動から学ぼうとする学生を大勢受け入れてきました。これからも環境とのより良い共生方法を発展させていくべく、引き続き努力が行われています。(こうした人々の声はこちらへ

農業体験にご興味をお持ちの方、アマゾンでの森林農業を学んでみたい方、お問い合わせはATS